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なぜ骨移植が必要か 骨が足りないケースとは? 骨移植はこう行われる 知っておきたいその他の事

なぜ骨移植が必要か

図1 ここまでは、インプラントの基本的な内容について紹介してきました。ここからはもっと深くインプラントを知っていただくために、インプラント治療の最新情報について解説しましょう。まず骨移植からです。 インプラント治療をするには、インプラントが埋まるだけの骨量が必要です。たとえ埋めこむことができても、骨量が十分になくて支える力が弱いと、噛み合わせの力に耐えられず、インプラントが抜け落ちてしまいます。 しかし、現実には骨量が足りない人は数多くいらっしゃいます。その場合、インプラント治療は不可能なのかというと、そうではありません。足りないところには、からだの別の場所から骨を採取し、それをつぎたしてやればよいのです。それが骨移植です。骨移植というと、その言葉の持つイメージから、身構えてしまうかもしれませんが、整形外科の分野では100年程前から行われている技術です。安全性は確立されているのです。インプラント治療は、近頃ようやく一般に認知されるようになってきて、需要が増えつつあります。ここで、何だかよくわからないが、ただ怖い、というイメージだけで、有効な方法に耳をふさいで、簡単にあきらめてしまうのは非常に残念です。骨移植はインプラント治療をより多くの人が受けられるようにするため、また、より美しいインプラントをという審美的な要求に応えるためにも非常に有効な方法です。 まず、骨の不足という状況がなぜ起きるのかという点から説明していきましょう。 骨量不足が起こる原因には大きく分けて二つあります。 ひとつめは歯周病、いわゆる歯槽膿漏です。歯槽膿漏によって歯槽骨が吸収されていくと、高さ、幅ともに減少してしまいます。歯肉に起きた炎症が歯と歯槽骨の間にある歯根膜を食い荒らして、さらには歯槽骨そのものもてっぺんから吸収していってしまうのです。その結果、歯が抜けてしまうわけです。歯が抜けるほどになったときには、骨の吸収はかなり進んでいて歯槽骨が非常に後退してしまっています。 40歳以上の日本人が歯を失う原因は、ほとんどの場合歯周病です。歯周病は最初歯肉が腫れる歯肉炎から症状が始まるのですが、25歳以上の80%は歯肉炎にかかっています。子どもは虫歯によるものが多いのですが、最近では子どもでも歯肉炎が増え、若年性の歯槽膿漏も問題となっています。 骨が足りない原因のふたつめは、生まれつき上顎の骨が薄いことです。 じつは、上顎の骨を隔てたすぐ上、頬骨の奥には上顎洞とよばれる空洞があります。この空洞は鼻腔へとつながっていて、鼻柱骨により真ん中で左右に分かれています。一つの容積は15cc程度ですが、どんな働きをするのかよくわかっていません。この空洞が生まれつき下の方へ、つまり口の近くにある人は、上顎の骨が薄くなっています。極端な場合には1〜2ミリほどの厚さしかないケースもあります。この場合、長いインプラントを埋入すると、先端が上顎洞に飛び出してしまいます。 その他にも骨が足りない原因はいくつか考えられます。抜歯をすると、抜いたところの骨がしだいに吸収されていって、年々歯槽骨が低くなっていきます。また、入れ歯を長い間使っていると、骨はどんどんやせてしまいます。

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